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 1) 農地の贈与と農地法3条許可申請

 2) 農地の贈与と贈与税

 3) 贈与税の「相続時精算課税制度」の活用

 4) 農地の生前一括贈与と贈与税の納税猶予制度

1) 農地の贈与 と 農地法3条許可申請

  民法では、「贈与とは、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思

 表示をし、相手方が受諾することによってその効果が生ずる」契約であるとしていま

 す。

 重要なことは、贈与は一方的な意思だけで成立するものではなく、贈与者(贈与する

 人)と受贈者(贈与された人)との合意があってはじめて成立するということです。

 

 <農地を贈与する場合の農地法上の許可の必要性>

 

  農地を贈与する場合、たとえ親子の間でも農地法3条に基づき、

 農業委員会又は県知事の許可を受けなければなりません。

 

  農地の贈与(生前贈与、死因贈与を含む)によって、所有権移転登記を する場合、

 農地法に基づく「許可指令書」の添付が要求されます。

  従って、贈与されても、許可を受けなければ登記が出来ませんので、結局は農地の

 権利を取得することはできないということになるわけです。

 

  農地法3条に基づく「許可基準」「許可申請手続」の詳細につい

 ては ⇒ 農地の権利移動と3条許可」 をご覧ください !!

2) 農地の贈与 と 贈与税

 農地を贈与された場合、一般の土地と同様、贈与税が課税され

す。但し、死因贈与によって農地を取得したときには、贈与税で

はなく相続税課税されます。 

 

■ 贈与税は誰に課税されるか

  贈与税は、財産を取得した人(受贈者)に対して課税されます。

  農地の贈与を受けたときには、贈与によって農地を取得した人に課税されるとい

 うことになります。

  この贈与税は、相続税と同じく「個人」に対して課税されるもので、会社や法人が

 贈与を受けても贈与税を課税されることはありません。

 

■ 贈与税の申告・納税

 

 贈与税は、受贈者に対して、暦年単位(1年ごとに)で課税されます。

 

 その年の1月1日〜12月31日までに贈与された財産の価額の合計額が、基礎控除

110万円を超える場合に申告・納税(翌年の3月15日まで)が必要になります。

贈与税の申告書を提出した人は、申告期限の3月15日までに、全額を現金で納付

しなければなりません。納付期限後に納付する場合には延滞税がかかってきます。 

 

 贈与財産が、基礎控除額の110万円以下の場合は申告する義務はありません。

 ※ 例外・・贈与税の配偶者控除の特例を受けている場合相続時精算課税制度

      の適用をうけている場合は、贈与された財産の多少にかかわらず、

      申告する必要があります。

 

 <贈与税の延納>

 

  一定の要件を満たすと、5年以内に限り、申告書を提出して税務署に認められると

 贈与税の延納ができます。 ただし、利子税(年4.2%)がかかってきます。

 

   〇延納の要件  ※延納が可能な期間は最長で5年

     1.贈与税額が10万円超であること

     2.金銭で一時に納付できない理由があること

     3.担保を提供すること(延納税額が50万円未満で延納期間が3年以下の

        場合は担保の提供は不要)

     4.申告期限までに延納申告書を提出すること

 

 贈与税の課税価格と税率 (暦年課税の場合)

     基礎控除後の課税価額     税率            控除額 
        200万円以下    10%      − 
        300万円以下    15%      10万円 
        400万円以下     20%      25万円
        600万円以下    30%      65万円 
      1,000万円以下     40%     125万円 
      1,000万円超     50%     225万円

  ※ 基礎控除額  110万円

 

■ 贈与税の計算方法

 

 ① まず、その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与によってもらった

      財産の価額を合計します。

 ② 次に、その合計額から基礎控除額110万円を差し引きます。

 ③ そして、その差し引いた金額に税率を掛けます。

 ④ 最後に、その額から控除額を差し引いて贈与税額を出します。 

 

(計算例) 贈与財産の価額の合計が500万円の場合

  基礎控除後の課税価格   500万円 ー110万円 = 390万円

  贈与税額の計算   390万円 × 20% - 25万円 = 53万円

 

■ 贈与税の配偶者控除の特例

 

  配偶者への財産の贈与については、配偶者の老後の生活保証という面から、特別

 の制度が設けられています。

 

  婚姻期間が20年以上であることあるいは贈与された財産が居住用不動産に限る

 ことなど、一定の要件を満たすと、贈与税の課税価格から最高「2,000万円」が

 控除されます。ただし、一回限りで、重ねてこの特例を受けることはできません。 

  ※ 婚姻期間・・・戸籍上の夫婦である年数   

  例えば、1,000万円の贈与を2年にわたって適用はできません。最初の年に

 ついての1,000万円だけが控除の対象になります。

  この特例を受けた場合の贈与税の計算は、基礎控除(110万円)より先に配偶

 者控除(2,000万円)額を差し引きます。そして、さらに基礎控除額110万円

 を差し引いた額に税率を掛けて、最後に控除額を差し引いて贈与税額を出します。

  従って、実際には、2,110万円までは居住用財産の贈与であれば、贈与税はか

 からないことになります。

 

  この特例を受けるためには、贈与税の申告書にこの特例を受ける旨を記載し、

 必要書類を添付して提出しなければなりません

  参考:添付書類

    ① 財産の贈与を受けた人の戸籍謄本又は戸籍抄本

    ② 財産の贈与を受けた人の戸籍の附票の写し

    ※以上については、贈与を受けた日から10日を経過した日以降に作成された

     ものが必要

    ③ 控除の対象となった居住用不動産の登記事項証明書

    ④ 財産の贈与を受けた人の住民票の写し

     (※居住の用に供した日以降に作成されたものが必要) 

 

 (注意) 特例を適用するためには、贈与税額が0円であっても一定の書類を添付

   して必ず、贈与税の申告書を提出する必要があります。また、贈与税はかから

   ないとしても、不動産取得税登録免許税は課税されます。 

 

■ 贈与税と相続税の基礎控除額・税率の比較

 

 ● 課税最低限である基礎控除額についての比較

   相続税の方が基礎控除額が断然、大きい!

 

  相続税  3,000万円+(600万円×法定相続人)

    ※法定相続人が一人の場合、3,600万円、三人の場合、4,800万円

  贈与税  一律、一人年間 110万円

 

 ● 税率面での比較

   相続税と贈与税の税率は、天と地ほどの開きがある!

 

  相続税も贈与税も、10%から最高50%までの超過累進課税を採用しています

 が、税率の中身が大きく違います。

  例えば、課税価格が1,000万円の場合、相続税では10%の税率であるのに

 対して、贈与税は最高の50%になります。課税価格が、2,000万円の場合は、

 相続税の税率は15%になるのに対し、贈与税は50%と最高率になっています。

 (相続税については概算でみています)

 

 参考相続税の速算表

     基礎控除後の各法定相続人の

         取得金額

  税率     控除額 

 1,000万円以下

 1,000万円超 〜 3,000万円以下

 3,000万円超 〜 5,000万円以下

 5,000万円超 〜 1億円以下

 1億円超 〜 2億円以下

 2億円超 〜 3億円以下

 3億円超 〜 6億円以下

 6億円超  

 10%

 15%

 20%

 30%

 40%

 45%

 50%

 55%

      ー

    50万円

   200万円

   700万円

 1,700万円

 2,700万円

 4,200万円

 7,200万円

  尚、贈与税の課税方式には、上記のように超過累進課税を採用し

 ている暦年課税の他に、受贈者の選択により、次のような特別の課

 税方式が設けられています。

3) 贈与税の「相続時精算課税制度」の活用

  贈与税は暦年課税方式が 採用されており、贈与を受けた年ごとに課税される

 のが原則です。

  これとは別に、「相続時精算課税制度」という特別な課税方式が設けられてい 

 ます。

  贈与する人(贈与者)と贈与を受ける人(受贈者)が年齢等の要件を満たすとき

 には相続時精算課税制度を活用することも検討してみましょう。

 

  この制度は、贈与した人が亡くなった時に、すべての贈与財産の価額を相続財産

 の課税価格に加算して計算した相続税額から、すでに納付した贈与税を控除して

 納付するという制度で、受贈者の選択で適用されます。

 

  この制度の適用を受けた場合は、通常の贈与(暦年贈与)の年間110万円の

 基礎控除の代わりに、2,500万円特別控除があり、それまでは課税されませ

 ん。

  この控除額(2,500万円)は、贈与者が亡くなるまでの期間を通じての控除額

 です。この点が、通常の贈与と大きく違うところです。   

  そして、2,500万円を超えた部分について一律20%の贈与税が課税されます。

  ※ 超過累進課税率は適用されません。

 

  また、相続税の申告において、既に納税した贈与税額が精算による相続税額を 

 上回るときには、その上回る部分の税額は相続税申告時に還付を受けられること

 もこの制度の特徴です。 

 

 計算例 : 贈与額が4,000万円の場合

 

  特別控除後の課税価格=4,000万円ー2,500万円=1,500万円

  贈与税額=1,500万円× 20%=300万円

  ※ 翌年2月1日から3月15日までに贈与税の申告をして、300万円の納税を

   することになります。そして、相続時に相続税と精算されます。

 

 計算例② : 最初の年に2,000万円、翌年1,500万円の贈与を受けた場合

 

 <最初の年について>

  特別控除後の課税価格=2,000万円ー2,000万円=0円

  贈与税額=0円× 20%=0円

   翌年の2月1日から3月15日までに贈与税の申告書を提出します

 

 <翌年について>

  特別控除後の課税価格=1,500万円ー(2,500万円ー2,000万円)

                     =1,000万円

  贈与税額=1,000万円× 20%=200万円

  ※ 翌年の2月1日から3月15日までに 200万円の贈与税の申告・納税を

   行うことになりますが、相続時に相続税と精算されます。

  この制度は、贈与した人ごとに選択できますので、贈与者ごとに2,500万円

 特別控除がある、ということになります。

  ただし、これを選択したときには、その年以降はその贈与した人から贈与を受ける

 財産についてすべてこの制度が適用され、暦年課税に変更することも、撤回もできま

 せんので注意が必要です。  

 

相続時精算課税制度が適用されるための要件

 

  贈与者・・・・贈与した年の1月1日において、65歳以上の人で、かつ、その

             ときにおいて贈与を受ける人の親であること

  受贈者・・・・贈与者の子(推定相続人)であり、財産の贈与を受けた年の1月

             1日において20歳以上の者 であること

 

  ※ 65歳以上の親から20歳以上の子に財産の贈与があったときに、制度の

   適用を受けることができるということです。子が亡くなっているときには、その

   子(贈与者の孫)が20歳以上であれば、適用を受けることができます。(代襲

   相続権者もこの制度の適用対象者です)

 

◆住宅取得資金贈与の特例 

 

  親からの住宅取得資金 の贈与については、相続時精算課税制度では特例

 措置が講じられています。

  一定の要件に該当する住宅の取得に充てるための資金贈与に場合には、特

 別控除が1,000万円加算されます。

  つまり、住宅取得資金だけの贈与の場合、相続時精算課税制度の適用を受

 ければ、3,500万円までの贈与については贈与税がかからないということです。

 3,500万円を超える部分については、一律20%の贈与税がかかります。

  また、この特例は住宅の増改築資金の贈与にも適用され、3,500万円まで

 は何回でも適用されます。

  ただし、住宅取得資金の贈与者に相続が発生した場合には、贈与の時期に

 かかわらず、贈与を受けた住宅取得資金(その後の増改築資金も含む)の全額

 が受贈者の相続税の課税価格に加算されます。

  また、相続時精算課税制度の贈与税の計算は、贈与者ごとに行われますので、

 父母の両方から住宅取得資金を贈与されて、いずれについても、相続時精算

 課税の適用を受けると、特別控除の額は7,000万円になります。

 

 <特例の適用を受けるための要件について>

 

  この住宅取得資金の贈与の特例の適用を受けるためには、相続時精算課税

 制度についての「受贈者」の要件を満たすことが必要になってきます。

  ただし、通常の相続時精算課税制度とは異なり、贈与者である親の年齢制限

 はありませんので、65歳未満の親からの住宅取得資金の贈与についても特例

 の適用を受けることができるます

  また、65歳未満の親から住宅資金の贈与について、相続時精算課税制度の

 適用を受けると、その親からのその後の贈与は、年齢が65歳未満であっても

 すべて相続時精算課税制度が継続して適用されます。

 

  さらに、この特例の適用を受けるための要件として、住宅取得資金の贈与を

 受けた年の翌年の3月15日までに、その住宅取得資金の全額を住宅用家屋

 の取得や建築に充てて、その家屋や敷地を取得して、3月15日までに受贈者

 の居住の用に供するか、あるいは同日以後遅滞なく居住の用に供することが

 確実であると見込まれることが必要です。増改築資金の贈与を受けた場合も

 同様です。

  なお、この特例の対象となる住宅用家屋や増改築の範囲について、床面積

 等の要件が別に定められていますので注意してください。

 

この制度を受けるためには税務署への届出が必要 

 

  「相続時精算課税制度」は受遺者の選択により適用されますので、この制度の

 適用を受けるためには、贈与税の申告期間内(贈与をうけた年の翌年2月1日か

 ら3月15日まで)に、「相続時精算課税選択届出書」「贈与税の申告書」と次の

 「添付書類」とともに贈与を受けた人の住所地の所轄税務署長に提出する必要が

 あります。

 

  この「選択届出書」を提出した場合、贈与者と受贈者が同じであれば、贈与者の

 相続時まで継続することができ、その後、同一の贈与者からの贈与については、

 すべてこの制度の対象となりますが、この「選択届出書」の撤回はでませんし、

 暦年課税方式に戻るということもできませんので、贈与税と相続税を試算した上

 で、この制度を選択するかどうかを慎重に判断する必要があります。

 

  参考:添付書類

  (1)財産の贈与を受ける人

    ① 贈与を受けた人の戸籍謄本又は抄本

    ② 贈与を受けた人の戸籍の附票又は住民票の写し

 

  (2)財産の贈与をした人

    ① 贈与をした人の住民票の写し

    ② 贈与をした人の戸籍の附票の写し

 

 (注意) この制度適用の財産の贈与を受けた場合、その価額が110万円以下

     であっても贈与税の申告をする必要がありますので注意してください。

 

   ※ 提出書類の詳細については税務署にお尋ねください。

 

 ◆ 通常の贈与(暦年課税)との比較 

 

相続時精算課税制度 

通常の贈与

贈与者

65歳以上の親  年齢についての制限なし

受贈者 

20歳以上の子(代襲可能) 同上

(基礎)控除額

2,500万円(相続時までの累積)

※贈与者ごとに2,500万円

年間 110万円 

税率

一律 20%  超過累進税率 

贈与税の申告 

制度選択後の贈与すべて申告  基礎控除を超える贈与のみ 

相続税との関係 

贈与額は相続財産額と合算して

相続税を計算する 

相続開始前3年以内の贈与

を合算して相続税を計算

する

贈与額について 

一度に多額の贈与ができる

一度に多額の贈与をした場

合いの贈与税の負担が大き

 

贈与税との精算 

相続税と精算して、納付した贈与

税が過大の時は還付される

相続税から控除するだけで

過大であっても還付されない 

 ◎ 年齢は、1月1日現在

 

 ◆ 相続との比較

 

相続時精算課税制度 

相続の場合 

財産が移転する時期の

違い

贈与者の任意で決定

通常は突発的に発生 
財産移転時の世代の違い 

65歳以上の親から25〜40

代の子へ贈与 

80歳代の親から50

〜60歳代の子が相続 

遺産分割の紛争の度合い

少ない

    大きい 
税率の違い       一律 20%     超過累進課税 
物納制度の可否          なし       あり 
登録免許税の違い          高い          安い

不動産取得税の課税の

有無

        課税        課税は免除 

 ◎ 相続時精算課税制度を活用することで、早い時期に財産(その権利、得られる

  利益)を若い世代に移すことが可能になります。

   贈与によって、早い時期に移転できた財産は、若い世代にとっては同じ財産でも

  利用価値の面で大きな違いがあります。

 

 4) 農地の生前一括贈与と贈与税の納税猶予制度

     〜農業後継者が農地等の贈与を受けた場合の納税猶予〜

 

  農地を生前に一括贈与するときも、農地法3条許可を受けなければなりません。 

  この場合、後継者に一括贈与すると贈与税の納税が猶予されます。

 

農地等の生前贈与を受けた場合の贈与税

  納税猶予の特例

 

<農業後継者への農地の生前贈与と贈与税対策>

  農家の相続対策の一環として、農業後継者に農地を贈与することが考えられ

 ますが、通常の贈与では贈与税が多額になってしまい、負担が大きくなります。

  ところが「農地等を贈与した場合の贈与税の納税猶予」の適用を受けた場合、

 当分の間、贈与税の納税が猶予されます。

 

  この特例は、農地等の贈与を受けた場合、一定の要件を満たしたときには、

 その贈与により課税される贈与税の納税を、贈与者か受贈者が亡くなって相続税

 の申告をするときの相続税の申告期限まで猶予して、先に贈与した農地について

 時価(※)評価して相続税を課税して、猶予されていた贈与税は免除するという

 ものです。

  また、贈与を受けた人(受贈者)が、贈与した人(贈与者)よりも先に亡くなった

 ときには、亡くなったときに納税猶予額について免除されます。
 

 (※)贈与者または受贈者が亡くなったときの時価 

  この規定は、農業後継者を育成するため又は農地が分割の対象となることで、

 農地が細分化され、農業経営に支障をきたす恐れがあることから設けられてい

 ます。

  ただし、この規定の対象となる土地には、山林や畜舎の敷地は含まれていませ

 ん。 

 

 〇 「贈与税の納税猶予」のポイント  

  ① 要件を満たす場合の農地等の一括贈与については、とりあえず贈与税

    が猶予される。

  ② 猶予された贈与税は、贈与者又は受贈者が亡くなったときに初めて免除

    される。

  ③ 贈与者又は受贈者が亡くなったときに、あらためて相続税の計算を行い

    申告・納税する。(贈与された農地等を相続財産とみなして計算)

   ④ 贈与税が免除される前に、農地等を売却したり転用したりすると、利子税

     とともに猶予された贈与税を納付しなけれならない。

 

贈与税の納税猶予の特例を受けるための要件

 

 以下の要件に該当する場合に限り、制度の特例を受けることができます。

 

 (1)贈与者について

  ① 贈与した日まで、3年以上引き続き農業を営んでいた個人で贈与をした年の

    前年以前に農地の相続時精算課税の適用を受けていないこと

  ② 贈与をした年に、今回の贈与以外に農地を贈与していないこと

 

 (2)受贈者について

    贈与をうける人は、贈与者の配偶者や子など、贈与の日において最優先

   順位の相続権を有している者(推定相続人)の一人で18歳以上であり、

   その日まで引き続き3年以上、農業に従事しており、かつ、贈与を受けた後、

   速やかに農業経営を行う個人であることについて農業委員会の証明を受け

   た個人であること (納税猶予に関する適格者証明書)

 

 (3)特例の対象となる農地について

 

    この特例を受けられる農地等とは、農地、採草牧草地及び準農地をいい、

   贈与については、農地の全部、採草牧草地の3分の2以上の面積、準農地

   の3分の2以上の面積について一括贈与を受けること要件になっています。

 

 

<農地等の納税猶予の申告手続き>

 

  申告は、贈与税の申告期限内に、贈与税の申告書にこの特例を受ける旨を

 記載し、必要書類を添付して、所轄税務署長に提出しなければなりません。

  同時に、納税猶予額に見合う「担保」を提供する必要があります。

  尚、納税猶予期間中は、この特例の適用を受けた人は、3年目ごとに引き続き

 この特例を受ける旨記載した「継続届出書」を提出する必要があります。

 「継続届出書」を期限までに提出しなかった場合には、その提出期限の翌日か

 ら2カ月を経過する日に納税猶予は打ち切られ、猶予された贈与税と利子税を

 納付しなければなりません。 

 

  ※ 添付種類の詳細については、税務署におたずね下さい。

 

  注意:この特例を受けると、相続時精算課税制度の適用はありません。

 

  また、次の事由があると、納税猶予が打ち切られ、猶予税額の全部 又は一部

 の税額とあわせ、猶予期間の月数に応じた利子税を納めなければなりませんの

 で注意が必要です。

 

  ① 特例農地(贈与を受け、納税猶予の適用対象となった農地)について、

    譲渡、転用、耕作の廃止、休耕した場合(やむを得ず一時的に休耕

    した場合を除く)

  ② 特例農地貸し付けた場合(例外あり)

 ★ ワンポイントアドバイス

  市街化区域内にある農地について、将来、転用が予想され時には、「納税猶予」

 の適用申請は利子税の支払いも考慮に入れて、慎重に判断する必要があります。

 ※ 市街化区域内の場合、猶予される額が大きくなるので、利子税の額も、当然、

   多額になる。

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