生前贈与の活用による相続対策|岩手遺言・相続相談センター

 

生前贈与は遺産分割・節税対策として有効

生きているうちに生前贈与を上手に活用しよう!

贈与税は、相続税に比較して税率が高いが、非課税枠を

 活用すればメリツトは大きい!

 

   

 ■ 生前贈与のメリットとデメリット 

  メリット

@ 後継者に、農地や事業用資産を生前に贈与することで、スム

 ーズに資産の承継ができる。

A 遺産分割で争いになりそうな財産、分割することが難しい財

 産を生前贈与することで、相続争いが避けられる。

B 生前の早いうちに贈与することで、資産の有効な活用が可能

 になる場合がある(若い後継者への贈与)

C「相続時精算課税制度」の活用により、生前に一括して高額の

 財産を承継させることが可能。

D 生前贈与によって相続財産を減らすことができ、相続税額の

 減少にもつながる。

  孫などへの贈与によっても税額の減少が可能。

 

 デメリット

@ 贈与税は、相続税に比較して負担が大きくなる(基礎控除額

 や税率面)

A 計画された連年贈与は一括贈与とみなされ、高額な贈与税が

 課税される危険性がある。 

 

 

 ■ 生前贈与の効果的な使い方 

1.贈与税の基礎控除(暦年課税)の活用

  贈与税は、相続税を補完する性格から相続税と比較して税率

 は高くなるが、礎控除(年110万円)を利用して、時間

 (年数)をかけることで、節税の効果増大させることができ

 ます。

 

  例えば、法定相続人が3人で、贈与の期間を20年とし、

 単純に控除の限度いっぱいまで贈与を毎年したとすると、

 

  110万円×3人×20年=6,600万円の財産を無税で贈

 与できることなります。

 

 規則的な連年贈与は、各年の贈与と認められないときがある

  基礎控除を利用した生前贈与は、現金や預金、有価証券など

 の金融資産を多く持っている人には比較的容易にでき有効で

 すが、税務署に認定されないと「定期金贈与」として、多額

 の贈与税を課税されてしまいます。

 

  贈与税は税率が高いので、もし連年贈与と認定されると、長期

 間になるので、税額も高額になるのが通常です。

 

 <基礎控除を利用した生前贈与のポイント>  

@ 受贈者との合意のもとに財産を移す必要があるので、贈与契

 約書を贈与都度つくる。

A 受贈者の本人口座に送金し、110万円を超える贈与をして

 贈与税を納付るなどして証拠を残す。

  金銭の贈与は銀行振り込み、株式は名義変更を行う。 

B 毎年違う時期に、毎年違う金額で、違う財産を贈与する。

※ 親が勝手に子供名義の銀行口座をつくって入金したような

  場合は、贈与と認められませんので注意が必要です。

 

   暦年課税の詳細はこちら 

 

 2.贈与税の「相続時精算課税制度」の活用

 相続時精算課税とは、65歳以上の親から20歳以上の子へ

の贈与については2,500万円まで贈与税がかからないとい

うものです。

 2,500万円を超える部分については、一律20%で贈与

税が課税され、将来相続が発生した時には、相続時精算課税制

度により贈与を受けた財産は相続財産に含まれ、相続税が課税

されることになります。

 ただし、支払った贈与税は相続税から差し引かれます。支払っ

た贈与税の方が相続税よりも多い場合には還付を受けることがで

きます。

  贈与された額が、2,500万円を超えて一律20%の贈与税を支払

ても、相続時における相続財産が、贈与された財産を含めて、

基礎控除額(5,000万円+1,000万円×法定相続人 )以下のとき

は、相続税はかかりませんので、すでに納付した贈与税額はもど

ってきます。

 

 この2,500万円の特別控除は、累積で2,500万円になるまで複

数年にわたって何度でも適用されます。

 ただし、一度この相続時精算課税制度を選択して適用を受ける

と、「暦年課税」には戻せませんので、慎重に検討する必要があ

ります。 

 

<相続時精算課税の適用を受けるための要件>

 贈与者・・・60歳以上の父母・祖父母

 受贈者・・・20歳以上の推定相続人である子や孫又は孫

  年齢は贈与の年の1月1日現在で判定

 

  相続時精算課税の詳細はこちら

 

3.贈与税の「配偶者控除」の活用

  夫婦の婚姻期間が20年以上であれば、贈与税の配偶者控除の

活用を検討してみましょう。この特例は、婚姻期間が20年以上

の夫婦の間で、居住用不動産または居住用不動産を取得するため

の資金を贈与した場合、2,000万円まで控除され、贈与税がかか

りません。ただし、特例を受けられるのは、同じ夫婦間で一回だ

けです。

 また、基礎控除の年110万円を活用した贈与では、相続開始前

3年以内のものについては、相続税の課税対象になりますが、配

偶者控除の適用を受けた贈与は、相続開始前3年以内であっても

相続財産とされず、控除額を超える部分だけが相続税の対象にな

ります。

 ただし、贈与する不動産の評価額次第で、不動産取得税が高額

になる場合もあり、節税対策をする場合は多方面からの検討が不

可欠です。また贈与しても、配偶者が先に亡くなっては意味があ

りません。

 

<特例を受けるための要件>

1.夫婦の婚姻期間が20年以上過ぎてから贈与されたこと

2.贈与された財産が、受贈者が住むための居住用不動産である

 こと、または、居住用不動産を取得するための金銭であること

3.贈与の年の翌年3月15日までにその居住用不動産に受贈者

 が住んでいることと、その後も引き続き住む見込みであること

4.税務署に、一定の書類を添付して、贈与税の申告をすること

 

<配偶者控除を利用する場合の例>

 @夫が所有する自宅の敷地又は家屋、あるいはその両方を妻に

  贈与する。

 A自宅を新築するための資金や買い替えのための資金を妻に贈

  与する。

 B自宅の敷地が借地権のときに金銭の贈与を受けて、地主から

  底地を取る。


4.住宅取得等資金の贈与の活用

 @住宅取得資金等の贈与は、相続税対策にもなる

  住宅取得を前提にした親から子への贈与には、特例により、

  贈与税の非課税枠が設けられています。

  〇令和3年4月1日〜令和3年12月31日まで

   (住宅用家屋の新築等に係る契約の締結日)

   省エネ等住宅 1200万円

   他の住宅   700万円

  〇受贈者の条件

   @贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の直系卑属

   A贈与を受けた年の所得税にかかる合計所得金額2000万

    円以下

   B平成21年〜26年分のこの制度の適用を受けたことがな

    い

   C日本に住所がある 

   贈与の対象は金銭の贈与のみ、不動産は不可!

   非課税枠といっても税務申告は必須!


5.教育資金贈与の活用

  教育資金贈与贈与は、金融機関を通して、30歳未満の子、

 孫へ教育資金を贈与する方法で、最大1500万円まで非課税に

 なります。

 <教育資金贈与が使えるもの>

  〇主に学校に対して支払うもので、入学資金・授業料・教科

   書代など 非課税枠1500万円まで

  〇習い事等の教育資金で、スク―ル代・道具代など

   非課税枠500万円まで

  ※30歳になると贈与契約の終了となり、残りを受け取った

   時に、110万円以上であるときは贈与税が課税されます。


  教育資金贈与は1500万円まで非課税!

  贈与したお金は金融機関に管理してもらう!

  その都度の贈与も非課税! 税務申告は必須!


6.亡くなる前3年以内の贈与は注意が必要

 @亡くなる前3年以内に、相続人及び受遺者した贈与は、相続

  税の対象となります。

 (相続人でも受遺者でもない孫などにした贈与は対象外)

 A110万円以下の贈与でも、亡くなる前3年以内の贈与は、相

  続税の課税価格に持戻しされます。


  ただし、下記については、亡くなる3年前の贈与でも、課税

  価格に含まれません。(特例の非課税枠内)

  ●居住用住居の贈与時配偶者控除 

  ●直系尊属から住宅取得等資金の贈与

  ●祖父母などから教育資金の一括贈与分

  ●直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与分


   

   

 

 ■ 生前贈与を上手に行うポイント 

(1)値上がりの見込まれるものから優先的に贈与する

   特に優先順位が無いときには、金融資産(現金、預貯金他)

  が分割しやすく費用もかからない。


(2)贈与する財産は、できれば毎年変更する

   贈与する財産の種類や金額、時期は、毎年変えるようにして

  定期贈与とみなれないようにする。


(3)贈与した時は、贈与契約書を作成する

   当事者の意思を確認するため、また、証拠資料とするために

  贈与契約書をつくりましょう。事後的に作成したものとみな

  されないように、公証役場で確定日付をとっておくことが良

  いでしょう。


(4)贈与は早めに実行するのが効果的

   相続開始前3年以内の相続人にたいする贈与は、相続税の

  課税対象になるので、贈与するときには早い時期に行う方

  がより効果的です。

 

(5)贈与するときには証拠を作っておく

   例えば、自分の口座から相手の口座へ振り込むなど、また、

  贈与を受けた者は自分で印鑑や通帳を管理するなど、贈与の

  事実は通帳の名義などではなく、質で判断されますので、

  証拠を残しておく。

 

(6)あえて基礎控除の額を超える贈与をして、少しでも納税を

  しておくことも税務署から贈与の事実を認識してもらうため

  に有効です。

 

(7)孫などへの贈与によって相続税の課税を一回免れることが

  ことができる

 

    

  生前贈与の具体的手続きの仕方  生前贈与の仕方 

                      

      

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